以前にも源意識について紹介させていただいたと思いますが、
今回あらためてその大切さに気づき、大きな成果をあげた方の記事が
日経ビジネスマネジメントに掲載されているのを発見したので、紹介させていただきます。
その方は、二〇〇九年春の選抜高校野球の優勝監督である、吉田洸二監督。
記事(日経ビジネスマネジメント二〇〇九年夏号VOL6より抜粋)によると
会社を経営している知人に「部員が言う通りに動いてくれない」とこぼした吉田監督は、
その知人から企業も同じだと言われたことによって、
会社の経営と高校の部活の指導には意外な共通点があることに気付いたという。
それ以来ビジネスパーソン向けのセミナーに参加したり、
マネジメントやリーダーシップに関する本を読んで勉強したとのことである。
「部下が動いてくれないのは、上司である自分に原因がある。部下にどうこう言う前にまずは自分を見つめ直すべきだ」
と書かれた本を読み、それが自分の行動を振り返るきっかけになったという。
それから、生徒が集中して練習に取り組まない原因が、生徒ではなく、
自分が立てた練習のメニューにあることに気付いたそうだ。
その結果、「なぜ選手は頑張れないのだろう」ではなく、
「なぜ選手を頑張らせることができないのだろう」と考えるようになった。
以上の記事に書かれている内容はまさに、源意識に吉田監督が気づき、
人を変えることではなく自らが変わって、選手たちに向き合って、かかわり始めた時に大きな変化を体験しています。
基礎トレーニングの内容は吉田監督が作成し、残りの50%は選手たちが自主的にメニューを作っているそうです。
これによって選手たちの主体性や責任感も高まったそうです。
さらに吉田監督の行動から、ビジネスリーダーが学ぶべき点として、果たすべき役割と期待を明確にしていることが挙げられます。
吉田監督はチームでどんな人材を求めているかを明確にし選手に示したそうです。
野球には、それぞれのポジションに求められる役割がある。
このポジションの選手にはこのようなことをやって欲しいという目標を設定し、練習に取り組ませたそうです。
職場においても、リーダーがメンバーに対し明確な役割や目標について説明していなっかたり、
メンバーからの期待や希望を聞いていなかったりするケースはよくあります。
まずは源意識を持ってメンバーと向き合ってみてください。
そして共有されたゴールに向かって突き進む、良き支援者の立ち位置でいてあげることで、
安心感もモチベーションも高まるのではないでしょうか。