リーダーとしての在り方


新任役職者(階層別研修)の皆さんに対し、
マネジメントやリーダーシップの発揮の仕方について討議をしていたときです。

受講生の方からこんな質問をいただきました。
「先生のお話も、他の参加者のご意見もよく理解はできますが、
現実的には自分たちではどうしようもできないことってたくさんありませよね。」
例えばどんなことですか?と私が
尋ねると
「上司も部下も自分では選べないし、会社の方針には従わないといけないし・・・」
等々

多くの例を出しながら、最後は会社批判、上司批判が始まってしまいました。
また周りの数名も大きく頷きながら、彼の意見に共感している様子でした。

そこで私から、魅力的なリーダーとしての在り方の一例として
“源意識”という在り方を紹介させていただきました。
“源意識”とは、「自分の目の前で起こる全てのことは何らかの影響を自分自身が与え、創っている」
という立場をあえてとってみるということです。
たとえば
・上司が承認をしてくれない
・部下が指示を守らない
・新商品が売れない
・会議で結論がでない
・社員の離職率が高い
・子供がいうことをきかない  等々

こんなことを言うと、「いやそれは私には関係ない」っていいたくなることもあると思います。
それでもあえて、自分がこの結果を創りだしているという立場を取って見て欲しいと
いうことです。その理由とは、まず他責にしてしまうケースがよくありますね。

会社が悪い、上司が悪い、部下が悪い、世の中が悪い・・・

これをやってしまうとそのことに対して自分でなんとかしようとするエネルギーまですべて投げ出してしまうことになります。
結果なにもよくなりません。
しかし源意識をもってその問題を捉えて、自分ができることはないかと考えてみると
たくさんの実行可能なアイディアが出てきます。
どんな状況でも自分たちでできることを考え、実行していくことで、
苦境を乗り越え、新たな道を切り開いていくことができます。

もし国のトップや企業のトップが源意識を持っていなかったらどうなるでしょう。

その国、その会社の未来はありません。
一人でも多くの社員がこの意識をもって、目の前の課題に真摯に向き合い、
自分たちでやれることを主体的にやりはじめると、大きな前進のエネルギーが生まれてきます。

確かに上司は選べないかもしれません。部下も選べないかもしれません。
しかしその上司に、あるいは部下にどうかかわるかは自分で選べますね。
それによって別の結果を創りだすことは可能ではないでしょうか?

人生においては確かに自分で選択できないものもありますが、それ以上に選択できることがあります。
どれを選択するかによって結果は大きく変わってきます。
是非前向きそして源意識をもって自身の人生を切り開いて進んでいくリーダーになって欲しいと思います。

リーダーのその姿勢は必ずやメンバーにプラスの影響を与えることと思います。