ある広告代理店でのファシリテーション研修後、受講生の方2名が私のもとにやってきてこんな質問をしました。
「社内会議では研修で学んだことを実践するようにしているんですが、
ファシリテーションのことをよく知らない参加者が多いと、なかなか思うように行きません。
せっかく百名以上の社員が受講しているので、
どうにか社内に良い会議をもっと広めていきたいと思っているのですが。」
私は過去の受講生からのメールを思いだし
過去の受講生からいただくメールに、
「途中でうまくいかなくなって諦めてしまいました。今は昔のやり方に戻ってしまいました。
皆で受講すれば共通言語になってうまくいったかもしれませんが・・・なにぶん一人では・・・」
といった内容のものが多くあります。こんな思いをしてる方が手を組んで協力できるといいですよね。
こんな話をしたところ、二人は「じゃ、私たちは社内にファシリテータークラブを作ります。
定期的に集まって、成功事例の紹介や抱えている課題を共有し、
解決策を考えていくような活動をしていこうと思います。
ジャンゴさんもときどきオブザーバーで参加してご意見をお願いできますか?」
もちろん、私も賛同し活動支援することにいたしました。
その後私が同社で同じ研修をしていた時のことです。彼女たちが研修の休憩中にやってきて、
「ジャンゴさん、お願いがあります。研修の最後に五分お時間いただけますか?
ファシリテータークラブが誕生した紹介と参加メンバーを募りたいので、よろしくお願いします。」
私もその積極的な活動を応援したく、彼女たちのリクエストを快諾し協力をしたところ、
受講生の九割が入会してくれました。
こうして自律的に活動をスタートし、今ではチーム単位のレベルながら会議にいろいろな
プラスの変化が起きているそうです。
大きな変化もまずはひとり一人の識、一歩の勇気ある行動から始まります。
誰かがやってくれるのを待つのでなく、自らできることを見つけ、その想いを伝え、
仲間を集い活動を広げていく自己組織化の動きこそが、組織を活性化していく大きな原動力になっていきます。
これからも自己組織化を支援し、個人が組織が、そして社会が元気になる支援を続けていきたいと思います。