先日あるメーカーでコーチング研修を実施していた時のことです。
受講生の内4名は2年前に私が担当させていただいた新任マネージャー研修を受けたメンバーでした。
その4名からは研修受講後の自分自身の変化やチームメンバーの変化の報告を受け、大変嬉しく思いました。
彼らのその後の取り組みの様子や頑張った足跡がコーチング研修中の言動にもはっきりと現れていました。
特に印象的だったのが、新任マネージャー研修中においては、
すっかり自信を失くし、次々に涙ながらに悩みをぶつけてきたSさんです。
Sさんは全く別人のようでした。恐らくは受講生の中でも最年少だと思うのですが、
その発言は自信に溢れ堂々としたものでした。
そしてSさんの口からは当時の研修内容で学んだことが次から次へと正確に出てくるのです。
思わず私は休憩時間中に質問しました。
「Sさん、どうして2年前の内容をそんなに正確に覚えているの?記憶力が凄いの?」
するとSさんは・・・
「前回ジャンゴさんに教わった『 3人による学習 』を実践しただけです。
チームメンバーにはもちろん、その後はブログでも紹介しました。
今ではツイッターも活用して、いいなぁ~って思ったこと、皆の意見が聞きたい時とかどんどん投げかけています。」
とのことでした。
「3人による学習」とは、誰かに習ったことを第三者に教えることを意味し、
学習レベルを高めることを目的に研修中に昨日の学びを教え合ったり、
また研修後に上司への報告やチームメンバーへの報告をする場合に活用されます。
彼女は、それをどんどんバージョンアップし、現代版ハイテク3人による学習を実践し、学習効果を高めていたのです。
そして驚いたのは私の今回の研修でのSさんの学びがすでにブログにもツイッターにも紹介されていたことです。
そしてそのこともSさんに報告すると...
「これもジャンゴさんが教えてくれたエビングハウスの忘却曲線のおかげです。
あれ以来、私はその日の学びはその日のうちに記録に残すようになりました。感謝しています。」
との感謝のコメントをいただきました。
Sさんを見ていると、人が成長するために一番大切なのは素直さと、行動力なのかと思えてきます。